2009年9月19日土曜日

Google App Engine

先日のクラウド研究会で聞き逃したので、「Google App Engine for Java [実践]クラウドシステム構築 (WEB+DB PRESS plus) (Amazon)」を読んだ。

 Google の巨大なインフラを用いたアプリケーションホスティングで、Jetty (オープンソースのサーブレットエンジン)上で稼動する。既存のホスティングと異なるのは以下の点。
  • データストアとして、RDB (MySQL など) ではなく、BigTable ( Key-value ストア)を用いること. Memcache API として、高速キャッシュ機構が使えること
  • 認証としては、Google の認証フレームワーク (Google アカウントが必要)を用いること
  • Google の様々なサービス (Google Calender, Google Docs, ... etc) が GData 経由で使えること
  • 指定された時間に実行される Cron ジョブが設定できること
そして、決定的に異なる点は以下の点
  • ある一定量のトラフィックまでは無料
  • それを越えると、従量課金性に設定することにより、自動的にスケールすること
非常に面白いが、印象としては、データセンターなどで既に稼動しているウェブアプリケーションを、GAE (Google App Engine) にポーティングするコストが高いため、スクラッチから書くものの他に、どのくらいこれから出てくるのかは疑問。既存のアプリケーションがそのまま動く、または、部分的にでも改変すれば動くぐらいのスタンスだったら、移行が進むのではないかと思われる。

 PHP も実験的のようだが使えるらしく、実行系としてはQuercus (Java VM 上で稼動する PHP 実行処理系) を使っているらしい。PHP は Web アプリケーションの実装言語として広く使われており、資産も多い。今後、シームレスに GAE に移行するツールまたは実行基盤を作ることが、GAE を爆発的にはやらす鍵となるかもしれない。。(いや、G社は広告モデルで十分に食べていけるので、そこまでこの GAE の収益のことは考えていないのだろう)

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