2009年12月18日金曜日

老木君学会発表@インターネットアーキテクチャ研究会



インターネットアーキテクチャ研究会にて老木君の学会発表。会場は、東京タワーの目の前にある機械振興会館でした。

発表は非常に良かったと思いますし、こうやってひとつの仕事を論文としてまとめ上げる、世の中に公表することは大切なことだと思います。本当にお疲れ様でした!



 私はずっと学生時代より情報処理学会関連の学会にしか参加したことがなかったので、電子情報通信学会(通称: 信学会)に参加したのは初めてでした。

ひとつの収穫としては、Live E! プロジェクトの従事者たちとお知り合いになれたことでしょうか。Live E ! プロジェクトは、気象データや CO2 濃度を収集するセンサーを日本、世界中にばらまき、センサーネットワークを築き、高等教育や気象観測、防災などに役立てることを目指したプロジェクトです。東工大にも西7号館と西8号館の屋上に設置されたそうで、我々のストリームコンピューティングのターゲットアプリケーションになりそうです。

Live E! プロジェクトでは、非常に多くのセンサーをばらまくのが目標のようですが、1センサーの設置コストが最低でも6万ぐらいかかり、運用、保守が必要になります。私自身としては、このような形態は、結局、スケールしないのではないだろうかと思っています。例えば、ゲリラ豪雨などの突発的、かつ局所的なイベントに対しては、非常に密なセンサーネットワークの構築が必要ですが、このようなコストのかかるものだと検知できる範囲も限られるでしょう。

このような専用型センサーではなく、個人が既に持っている携帯電話や、既存のインフラを活用した方が、よりスケールに可能になるのは当然でしょう。例えば、自動車が携帯電話網とつながる ITS (Intelligent Transport System) があと数年で普及してと言われていますが、ワイパーの動きを検知して、降雨状態を把握するなどのアイデアが出されており、自動車会社と携帯会社が本気になれば、そのようなインフラがあっという間にできてしまいます。また、StreamTwitter のようにマイクロブログのような集合知を利用することで、より安価にかつスケーラビリティ高く実現できます。

ただし、やはり、Live E! のような、より精緻な気象観測を提供するような装置も結局、必要であり、相補的に使っていくのではないでしょうか。

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