2009年10月15日木曜日

経営戦略

下記エントリ「ミドルウェアの任務」に関係します。

私は ご存知の通り, IBM に勤めていますが、IBM はできるだけ汎用のミドルウェアを作って、それを横展開することで業を営んでいます。IBM の顧客としては、金融、通信、電機、航空宇宙、製造などあらゆる業界を相手にしていますが、大事なのは、汎用的なミドルウェア(これには莫大な投資をする が)を作るが、あとの業界に特化した知識なりその処理アルゴリズムは、顧客(もしくは顧客が雇うソフトウェアベンダー)に書かせるという戦略を取っていま す。若い人はご存知ないかもしれませんが、IBM は1990年代初頭に会社がつぶれるくらいに業績が落ち込んだ時期があり、その頃何千人ものリストラをしています。しかし、その後、「アプリケーションに は手を出さない」「利益が少ないコモディティハードウェア」は売らないという思い切った経営戦略を取ることで、見事に復活しました(ハーバードビジネスス クールなどの MBA などのプログラムでは、その復活劇が教科書に出てくるらしいです)。この戦略が功を奏してか、IBM におけるソフトウェアビジネスの全体の利益に対する貢献は年々高くなっていっています。

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